思い出の時計バンド、甦る
今回は、いつものジュエリー制作から少し離れた、特別な修理のお話です。
手をかざすたびに思い出を甦らせてくれる、長年愛用した時計のバンドクラスプ部分が壊れてしまいました。



この時計のバンドは、金やプラチナではなく合金製で、修理は容易ではありませんおーでした。銀の板でハンダ付けを試みるも接続はうまくいかず...。
しかし、この小さな命を救いたい一心で、最終的には溶接の力技でなんとか繋げることができました。
合金を扱う難しさは、まるで毎回違う挑戦を試されているかのようでした。何度も手を止め、失敗と試行錯誤を繰り返しましたが、その分、修理が成功した瞬間の喜びはひとしお。これも「実験」に挑むような日々が鍛えた経験のおかげです。

今、この時計は再びお客様の手元で刻む時を刻み、静かに輝いています。この修理を通して、思い出の品物の価値を改めて実感しました。物は修理を重ねるたびに、その中に込められた思いもまた深くなるのだと感じます。
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